大判例

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札幌高等裁判所 昭和26年(う)904号 判決

原判決が被告人に前科が三犯あることを認定したことは所論の通りである原判決挙示の証拠中冒頭の被告人の原審公判廷に於ける供述以外の各証拠に対してはそれぞれ証明すべき事実を示しており検察事務官中村元信作成の被告人の前科調書については証明すべき事項を前科の事実としており同調書には二個の前科より記載されていないことも所論の通りであるが前記の如く被告人の原審公判廷に於ける供述については特に証明すべき事実を記載していないのは右供述は原判示事実全部の共通証拠とした趣旨と解するのが相当である。被告人は原審公判廷に於て前記前科調書記載の二個の前科を含む原判決記載の三個の前科((一)の昭和二十二年三月二十七日とあるは昭和二十一年三月二十七日の誤記と認める)を供述している。前科の事実は刑事訴訟法第三百三十五条第一項に所謂罪となるべき事実に該当しないから之が認定には必ずしも厳格なる証拠の法則に従うを要しない。然らば原判決記載の三個の前科は前記前科調書と被告人の原審公判廷に於ける供述により之を認め得るところである(右認定は当審で取調べた被告人の前科調書に照し正当であることが認められる)から此点に関しては原審には何等所論のような理由のくいちがいがない。論旨は理由がない。

(後略)

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